ドクター;榊原直樹, DC, DACBSP®, CSCS
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治療全体の流れ

時系列で以下にまとめてみます。
  1. 問診
  2. 姿勢検査(写真撮影)
  3. 運動検査(関節可動域の検査)
  4. 触診検査
  5. 治療法についての説明
  6. 治療(アジャスメント、筋膜リリース、フリクションなど)
  7. 姿勢検査(治療前後で比較)
  8. 症状とその原因についての説明
  9. 治療計画についての説明
この中でもっとも重要なのが問診です。問診で診断の80%は確定します。そのためこの部分には十分な時間を割き、患者の皆様の症状を把握していきます。

姿勢検査では全体的な体のバランスをみます。主に体全体の左右のブレ、前後のねじれなどを把握します。この検査によってその後に続くアジャスメントを行う上での大きなヒントになります(詳細は“姿勢検査”の項を参照してください)。

運動検査で重要なのは、どのような動きで症状(痛みなど)が悪化するかを診ることです。例えば腰痛の人でも前かがみで痛みを訴える人もいれば、後ろに反ったときに痛みを訴える人もいます。それぞれの症状に合わせ、治療の際に注意して診るべきことが微妙に変わってきます。

カイロプラクティック・ドクターにとってもっとも重要な技術である触診では、背骨や四肢(腕や脚)の関節のズレを検査します。治療前に行う検査の中では、もっとも重要なものですから、十分に時間を取り納得いくまで触診を行います。また痛みの原因となっている構造(筋肉、腱、靭帯など)の特定も触診によって行われます。

治療に入る前に、どのような方法で、どのような理論・理屈で治療を行うかをご説明します。

アジャスメントにより関節のコンディションを改善します。筋膜リリースでは体に発生している“癒着”を取っていきます。

治療後に再度、姿勢検査を行うことで、今までの治療の方向性に問題がないかを確認します。客観的に治療前後の姿勢の変化を見ることで、いかに今までの姿勢に問題があったかを再認識することができます。

症状の原因について多角的にご説明します。各々がご自身の症状の原因を理解することは、その症状改善にとっても役に立ちます。ここでは皆様が納得いくまでご説明していきます。

症状の程度に応じて、どのく
らいの頻度で治療を受けるべきなのか、そして症状改善の進み具合によってどのように治療頻度を変化させていくのかをご説明します。




適応症について

カイロプラクティック療法が効果的な適応症は、筋骨格神経系に起因する疾患です

  1. 筋肉(腱)、靭帯、関節包
  2. 骨格(関節)
  3. 神経(末梢神経)

筋骨格神経系に起因するというのは、『痛み』や『しびれ』、『感覚麻痺』などの症状が筋肉、骨格(関節)、神経(末梢神経)に原因があることを言います。

具体的な症状については“適応症状”のページをご覧になってください。

スポーツ障害や労働災害などのように『傷害』が伴う場合は、カイロプラクティック療法が適応であることがほとんどです。

またカイロプラクティックでは、腰痛や頭痛など脊柱周辺の疾患だけでなく、肩関節や膝関節、股関節、足関節(足首)など体中のあらゆる“関節”の問題を治療します。




問診

既述したように問診において診断の80%が確定します。それだけ重要であるということです。

ここでは患者の皆様の症状について質疑応答の形式でお聞きします。

具体的には以下のような質問になります。
  • 痛みはどこにありますか?
  • 痛みの原因について何か覚えがありますか(傷害など)?
  • もし傷害の場合、どのようにして痛めましたか?
  • いつごろから痛みを感じていますか?
  • 痛みが悪化するような動作(運動)や姿勢はありますか?
  • 鋭い痛みですか?それとも鈍い痛みですか?
  • 深部から来る痛みですか?それとも表面的な痛みですか?
  • 手や足に痛みや痺れ、感覚麻痺などは感じますか?
  • 現段階での痛みの程度はどのくらいですか?
  • 朝起きたときの状態はいかがですか?
  • お仕事中に痛みは強く感じますか?
以上の質問に対する答えを基にして、この後に続く検査を行い、症状の原因となっている核心部分へと掘り下げていきます。




姿勢検査

問診を行った後、姿勢検査を行います。

ここでは後からの姿勢と横を向いたときの姿勢の2つを検査対象にします。

デジタルカメラで撮影した写真をコンピュータによって分析します。

治療後も同様に姿勢検査を行い、治療前の写真と比較します。このように治療前後の姿勢を比較することで、治療効果を客観視することができます。

治療前の写真を見て、それほど悪くないと感じても、治療後の写真と比較すると随分と“ゆがみ”があったことに気づくことでしょう。

詳細については“写真で見る治療前後の違いの項を参照してください。




触診検査

触診検査では主に2つの項目について診ていきます。
  • 痛みの原因構造の触診
  • 関節のサブラクゼーションの触診
痛みの原因となっている構造(筋肉、腱、靭帯、神経、関節包、滑液包など)を最初に特定します。これは触ったとき、もっとも強く痛みを感じる部分にある構造です。

次にサブラクゼーションの触診に移ります。ここでは背骨に生じている微妙なズレ具合を、指先の感覚のみを頼りにして判断していきます。長年の経験とカンが必要とされる検査です。

触診の精度が直接治療の精度へと結びついています。もうお分かりの通り、非常に重要な検査となります。

しかしこの触診検査を全く行わない、またはできないカイロプラクターがほとんどであるというのが日本の現状です。




ART(Active Release Technique/アクティブリリーステクニック)

全ての筋肉は筋膜という薄い膜によって覆われています。

健康な人の場合、筋肉の伸縮に伴い、筋肉と筋膜の間は非常にスムーズにスライドしています。

しかし何らかの要因で筋肉と筋膜の間に“癒着”が発生することがあります。

この癒着は大変な厄介者です。癒着によって起こり得る症状について、下記にまとめてみます。
  • 筋肉の痛み(圧痛、関連痛も含む)
  • 関連する関節の可動域制限
  • 末梢神経への刺激(圧迫)
癒着は筋肉と筋膜の間だけでなく、筋肉と筋肉、筋肉と神経の間でも発生します。

この“癒着”は決して特殊なコンディションではありません。多かれ少なかれ誰にでも発生しています。体を動かさないライフスタイル(長時間の座位など)が継続されると、中枢神経は『これ以上動かさなくて良し』と認識し始めます。この中枢神経の命令に従い、体中に癒着が生じます。

ARTというのはActive Release Techniqueの略です。これは“自動的運動を利用する筋膜リリーステクニック”のことです。

このテクニックにより、これらの症状を改善させることは十分可能です。ARTは米国では比較的使われているテクニックです
が、日本ではセミナー等が行われていないため、まだまだ知名度は低いようです。

実際に米国にてARTのセミナーを受講して、治療に利用しているカイロプラクターは私の知り得る限りでは、日本にまだ3名ほどしかおりません(東京に一人、奈良県に一人、そして私)。

ARTでは以下のコンディションの改善に大変効果的です。
  • 筋肉と筋膜の癒着
  • 筋肉と筋肉の癒着
  • 筋肉と神経の癒着
  • 関節包の硬縮
  • 靭帯の硬縮
スポーツ医学&カイロプラクティック研究所は、日本で数少ないARTを治療に取り入れている治療院です。

特にハードなトレーニングを日々行っているアスリートには、間違いなく軟部組織の癒着が発生しています。運動パフォーマンスの低下の大きな原因となっています。




アジャスメント(Adjustment)

サブラクゼーション(骨のズレ)を触診検査により見つけ、それを正しい状態(コンディション)に戻すことをアジャスメントと言います。

アジャスメントは非常に素早い、振幅の小さなスラスト(Thrust)によって行われます。そのためアジャスメントの瞬間は痛みをほとんど伴いませんのでご安心ください。




リハビリテーション(Rehabilitation)

ある程度、症状の改善が見られたらリハビリを開始します。このセクションにおいて、よりいっそうの症状改善のために以下の2つの項目について達成することを目標としています。
  • 筋肉機能の再教育
  • 固有受容感覚の再教育
筋肉の機能不全によって現れる症状は“筋力低下”です。それでは『筋力』に影響を及ぼす要素には何があるでしょうか?
  1. 筋肉細胞の大きさ(筋線維の太さ)
  2. 神経筋伝達機能
筋肉の大きさは直接筋力に比例します。これは理解しやすいと思います。

神経筋の伝達機能についてご説明します。筋肉は末梢神経を介して中枢神経(いわゆる脳みそ)と繋がっています。つまり中枢部からの指令が電気信号となって神経の中を伝達し、それが筋肉細胞にまで到達したときに初めて、その筋肉は収縮します。

この電気信号が強ければ強いほど、その筋肉は強く収縮します。これはすなわち筋力に影響を及ぼします。

例えばある筋肉の神経筋伝達機能が50%低下していたとします。するとその筋肉は本来もっている筋力の50%しか発揮できないことになります。これはまさに『筋力低下』に他なりません。

せっかく正常な大きさの筋肉を持っていても、その機能が完全に発揮されていないために筋力低下(機能低下)が起こっていることは、しばしば見られます。

筋肉と関節は密接に関わりあっています。つまり筋肉の機能低下は関節の機能低下(関節の不安定性)に直結しています。筋肉の機能低下は“筋肉の痛みやこり”、関節の機能低下は“関節の痛み”、“運動時の痛み”などの原因になります。

固有受容感覚というのは、“平衡感覚”のことです。この平衡感覚に異常がある場合、正しい関節のポジションを把握することができません。

関節が正しいポジションを把握できていない場合、傷害発生リスクが高くなります。リハビリでは固有受容感覚を再教育することで、治癒を促進させるだけでなく、傷害の再発予防も期待できます。




アスリートの運動競技能力向上

コアの部分(核)で発生したエネルギーを、末梢部(手足)まで効率よく伝達させることが、多くの運動で要求されることです。

投球動作を例にご説明します。

投球動作のコアになる部分は、背筋、殿筋、ハムストリングなどの大きな筋肉です。これらの筋肉群が車でいうところの“エンジン”に当ります。

つまり背筋や殿筋で発生したパワーが、手まで効率よく伝達されることが、運動パフォーマンス(投球では球速やコントロールなど)に大きく影響してきます。

しかし殿部から手先までには、さまざまな関節が存在します。関節において機能障害がある場合、殿部において大きな力が生じてもロスが発生します。

例えば背筋や殿部、ハムストリングで100のパワーが発生したとすると、関節などで50のロスが生じれば、手先に伝達されるのは50しかないことになります。

またこのようなコンディションでは関節に大きな負荷がかかりますので、スポーツ障害の原因にもなります。さらに筋肉などに癒着がある場合、このロスはさらに大きくなります。このように関節や筋肉のコンディションによって、効率が大きく変化します。

カイロプラクティックにより、関節障害や軟部組織の癒着などの問題を改善させることは十分可能です。それにより、より効率的な運動を行うことが可能となり、さらに傷害の発生を予防することにもなります。

痛み等の自覚症状が軽減し、関節を動かしても問題がなくなった段階で基礎トレーニングを開始します。



アスリートの競技能力向上のためには、いろいろなアングルからのトレーニングが必要とされます。それらの要素は以下の通りです。
  1. 技術
  2. パワー
  3. 筋力
  4. 敏捷性
  5. 連動性
  6. バランス
  7. スピード
  8. 柔軟性
これらの要素は、全ての競技に対して共通のものです。上記の全てに対して基礎トレーニングを行うことが、効率的な運動パフォーマンス向上につながります。

オプションとして動作解析や運動時の筋電図測定により、アスリートの改善点をより科学的に検査することができます(岐大医学部スポーツ医科学研究室にて実施)。

Dr.榊原は米国にてCSCS(Certified Strength and Conditioning Specialist=認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)を取得しております。また東北大学大学院医学系研究科運動学講座、さらに岐阜大学大学院医学部スポーツ医科学研究室にて、日々スポーツ医学の研究も行っております。よって上記の各要素に対し個別の、また専門的・科学的なトレーニングルーティンを提供することが可能です。

さらに当研究所には、基礎トレーニングを行うことができる設備を併設しておりますので、実際の動作に対する指導(アドバイス)も行っております。


アフターケアについて

アフターケアの最大の目的は、“再発の予防”です。

スポーツ医学&カイロプラクティック研究所では、治療によって症状の改善が見られた後でも、患者の皆様との連絡は密にとるように心がけております。

日常生活において、気になることや、疑問点が出てきたら、すぐにご連絡していただいております。

連絡手段は、その利便性からメールによる場合が多いですが、お電話をいただいても構いません。

メールでアドバイスできる内容でしたら、症状に応じて運動処方(ストレッチ等も含む)をご説明しております。

このように早急な対応をすることで、以前と同じような状態に戻るのを防ぐことが可能となります。




メンテナンス治療について

われわれは常に老化現象にさらされています。これは現代の医学をもってしても避けられない事実です。

肉体は老化することで、免疫力を失い、病気に罹りやすくなったり、傷害を負いやすくなったりします。

どんなに健康な人であっても、健康を気遣わずに放置したままですと、必ずいつかは様々な障害が発生してきます。

健康を気遣う方法は人それぞれですが、その一つの方法にカイロプラクティック療法を取り入れるのもいいかもしれません。

背骨の状態を良好に保つことで、体の隅々まで行き渡っている神経系のコンディションを良好に保つことができます。

また関節(サブラクゼーションなど)や筋肉で発生する問題(癒着など)を改善させておくことが、傷害リスクを減らすことにつながります。




治療費用vs治療効果

できる限り安い治療費で最大限の治療効果を上げることを目標としています。

そのためには綿密な治療計画を立てる必要があります。

初診時に必ず今後の治療計画について、ご説明させていただいてます。




治療費用について

日本では基本的に、カイロプラクティック治療に対して保険は適用されませんので、全て患者の皆様の実費になります。

1回の治療費は平均4000円から5000円とっているところが多いようですが、当院では6000円(+消費税)をいただいております。

米国のカイロプラクティック大学にて3年間勉強し、国家試験に全て合格後、カイロプラクティック医師免許取得、さらにロサンゼルスにて6年間、日本にて4年以上の臨床経験を持っているカイロプラクティック・ドクターは、ほぼ日本におりません。

この値段が妥当かどうかは、治療を受けられた患者の皆様のご判断に委ねることになりますが、他のカイロプラクティックと名乗っている治療院と比べ、当院では“治療の質”が格段に異なります。

ご自身の体の不調にお困りの方、是非一度ご相談ください。




治療頻度について

治療頻度は各々の症状によって変わってきます。

中程度の場合を仮定しますと、最初はあまり治療の間を空けずに来院されることをお勧めしています。初診の方の場合、2度目の治療は3,4日後が望ましいです。

その後は回復の程度をモニターしながら、治療頻度を変えていきます。最終的には1,2ヶ月の間、治療を受けなくても痛みなどの症状が全く現れないコンディションを目指します。




治療計画について

治療計画は、症状の程度を考慮し、初診時におよそのプランを提示させていただきます。

患者の皆様の症状改善の段階を、以下のように分類しております。
  1. 治療(自覚症状が強い段階)
  2. 治療+ホームエクササイズ(ストレッチなどに限定)
  3. 治療+リハビリテーション(ストレッチと筋神経再教育)
  4. リハビリテーション(ホームエクササイズとして行う)
  5. メンテナンス(再発予防としての治療)
自覚症状が強く現れている段階では、ストレッチなどのエクササイズは禁忌となることが多いですので、治療院における治療のみで症状がある程度まで改善するのを待ちます。

その後、症状改善に重要なストレッチ等のエクササイズをアドバイスさせていただき、それをご自宅でやっていただきます。このようにすることでより効果的に治癒を進めることができます。また来院されたときは、ご自宅で行っていることの再確認をその都度行います。

おそらくリハビリテーションまで含めて治療を行っているカイロプラクターは、ほとんど存在しないと思います。しかしリハビリテーション(リハビリ)は非常に重要な治療となります(詳細は『リハビリテーション』の項参照)。

背骨のズレ(サブラクゼーション)は日常生活の癖(足を組んだり、立ったときに傾斜していたり等)によっても発生します。サブラクゼーションをそのままの状態で放置しておきことは、怪我の発生リスクを高めることにもなります。

メンテナンスではサブラクゼーションを取り除くことが主目的となります。定期的にアジャスメントを受けることで、傷害の再発予防には非常に効果的です(詳細は『メンテナンスケアについて』の項参照)。




写真で見る治療前後の違い

スポーツ医学&カイロプラクティック研究所では、治療前後に立位での姿勢検査を行います。

姿勢検査は後側から撮影し、それをコンピューターで処理します。その画像を基に重心位置、体全体のねじれ具合などを視診します。

そして治療後にもう一度撮影し、治療前後でその変化を見ていただきます。客観的データですので、その違いは一目瞭然となります。

治療後に姿勢の改善があまり見られない場合は、その原因を再度検査し、微調整を行って行きます。

以下に実際のケースをご紹介します。マウスを写真の上に置くと治療後の写真になります。



この方は現在週1回来院されています。主な症状は首から肩にかけての過度の緊張と腰痛です。

仕事柄、無理な体勢をされるので、それが原因と思われます。

この写真をご覧になってもわかる通り、治療前は左側に重心があります(青いラインが正中線です)。

治療後(マウスを乗せてみてください)は、しっかり左右のバランスが取れて姿勢の改善が観察できます。



この方は1ヶ月に1回から2回ほど来院されています。

首から肩にかけての張り、そしてたまに腰の痛みを訴えられています。

特に右側の骨盤(寛骨)が上にずれていて、腰周辺を圧迫している様子がわかります。また治療後は骨盤のズレに改善が見られます。

治療後に背が随分と伸びているように見えますが、これは脊柱の過剰な弯曲が改善された結果です。

首・肩周辺の強い痛み、腰部全体の張りが主訴です。

治療前の姿勢を見ると、左骨盤が上側(右骨盤は下側)にずれています。

また脊柱全体が側弯(胸部:右凸、腰部:左凸)を形成しています。

頭頚部の右側屈(右側への傾斜)は、代償作用で発生していると思われます。

また立位での重心が右側にぶれています。

治療後は上記の問題が、改善されているのが、わかります。

余談ですが、姿勢改善後は腰部が一回り小さくなっているのがわかると思います。






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