ドクター;榊原直樹, DC, DACBSP®, CSCS
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岐阜オフィス:
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トピックス

あなたは自分の体を知識も技術もないカイロプラクターに委ねることができますか?
真のカイロプラクティック・ドクターとは?
要注意!日本にいる自称カイロプラクターの99.9%は似非カイロプラクター
あなたは自分の身を危険に晒しているだけかもしれない
たくさんはびこる何の科学的根拠もない治療法
本物のカイロプラクターと偽者のカイロプラクターを見抜く方法
手術をお考えの方に提案があります
なぜアジャスメントで良くなるのか?
1回目(初診)の治療でどれくらい改善するか(すべきか)
どんどん突っ込んだ質問をしてください
『良いカイロプラクター』というのはどのようなカイロプラクターのことを言うのか
たくさん存在するあなたの感じている『痛み』の原因
日本のカイロプラクティック界の恐ろしい現状
欧米ではドクター(Doctor) でも日本では・・・
米国における『医師』の定義とは?
アメリカのカイロプラクティック・ドクターの厳しい現実
DC(Doctor of Chiropractic/ドクターオブカイロプラクティック)はどのようにして誕生するのか?
カイロプラクターとしての素質(資質)について考えてみます
日本人で唯一人スポーツカイロプラクティックドクター学位(DACBSP)を持つカイロプラクター
優れたカイロプラクターのみが持つすばらしい検査技術;触診
なぜ整形外科では『異常なし』なのか?
カイロプラクティック・ドクターと整形外科医の役割分担
患者の皆様にも是非知っておいていただきたい専門知識:固有受容器の重要性について
カイロプラクティック治療がアスリートの運動競技能力に及ぼす影響について




あなたは自分の体を知識も技術もないカイロプラクターに委ねることができますか?

欧米諸国ではカイロプラクティックに関する法制化が整備されているため、カイロプラクティック・ドクターの学位取得のためのミニマムスタンダード(最低基準)が定められています。つまりカイロプラクティック・ドクターとなるためには、一定の教育水準を満たし、さらに厳しい国家試験に全て合格しなければなりません。

日本国内で上記の基準を満たしているカイロプラクティック・ドクターは、私の知る限りほんの数人程度しかおりません。

一方日本ではそのような法制化は全く進んでいないのが現状です。そのためカイロプラクティックという看板を掲げている治療院のほとんどは、カイロプラクティックの治療技術を“にわか仕込み”で習った人たちによって経営されています。

例えば米国のカイロプラクティック大学では解剖学だけで実に600時間近くの時間を費やします。解剖学には実際の人体解剖実習も含まれています。

しかし日本のカイロプラクティックを名乗っている学校では45時間程度(2年制の場合)しか勉強しません。ひどい場合は“ゼロ”という自称カイロプラクターもたくさんいます。

さらに触診さえまともにできない自称カイロプラクターが大勢を占めています。

このような人たちにあなたは自分の大切な体を委ねることができるでしょうか?





真のカイロプラクティック・ドクターとは?

私は幸運にも、トリノオリンピックへカイロプラクティック・ドクターとして派遣されました。その帰途の飛行機の中で隣の席に座った初老のアメリカ人女性との会話についてご紹介します。

その女性の話し方は大変理路整然としていて、まるで人を諭すかのような話し方でした。仕事のことを聞いてみると、教師をされていたとのことで、私のこの疑問が一変に解消しました。

そしてその元教師の女性が私に質問をしました。

『より良いカイロプラクターになるためには、あなたはどうすればよいと思いますか?』

この質問を聞いたとき、私は一瞬返答に窮しました。このような質問は未だかつてされたことがなかったからです。

『より良いカイロプラクターになるためには、より良い人間でなければならない』

これが私の答えでした。この言葉は私が常日頃から感じていることだったのか、何も考えることなく口から出ていました。

これは私が死ぬまでの目標です。死ぬまでにどれほど“良い人間”に近づけるかが、私にとってもっとも重要な課題です。




要注意!日本にいる自称カイロプラクターの99.9%は似非カイロプラクター

日本にはカイロプラクターを養成するための明確な教育水準が存在しません。

ほとんどの学校が“独立開業”を宣伝文句にしているため、アメリカでは考えられないくらいの短期養成所となっています。

そのため基礎的な解剖学的知識さえも持ち合わせていないカイロプラクターが大半を占めています。

またカイロプラクターの真骨頂であるテクニックに至っては、ほぼ100%近い生徒の人ができないのが現状です。

そしてほとんどの開業者は、カイロプラクティックという看板を上げつつ、実際は“マッサージ”しか行っていません。

私が日本に帰国したばかりの頃、ある人に『日本では、カイロプラクターはほぐし(=マッサージ)をしないと患者は来てくれませんよ』と言われました。

このことが今の日本における自称カイロプラクターの人々の現状を物語っています。

日本でカイロプラクティック=マッサージという概念が広がっているのも、99.9%の自称カイロプラクターの人々がカイロプラクティックと言いつつ、ほぐしというマッサージ行為を行っているからに他なりません。




あなたは自分の身を危険に晒しているだけかもしれない

今までの記事を読んでいただいた方には、このことはご理解いただけると思います。

日本でカイロプラクティックを生業にしている(少なくとも看板に“カイロプラクティック”の文字を使用している)カイロプラクターのほとんどは、治療技術はおろか、素人同然の医学的知識しか持ち合わせておりません。

カイロプラクティックで行うアジャスメント(矯正)には、いわゆる『禁忌』である疾患がたくさんあります。

また禁忌ではなくても、症状によってはアジャスメントが大きなリスクを持っているケースもたくさんあります。

そのようなことを理解していない人たちに、皆さんは首のアジャスメントをしてもらいたいですか?





たくさんはびこる何の科学的根拠もない治療法

カイロプラクティックの治療テクニックには、たくさんの種類があります。それぞれが良い面もあれば悪い面もあります。

ただし、何の科学的根拠にも基づいていないテクニックも、結構な数にのぼります。

カイロプラクティックは“Science、Art、Philosophy”、つまり『科学、技術、哲学』に基づいて米国で生まれ、発展した医療です。

その中の科学は、まさしく科学的根拠に基づいた理論ということです。それにもかかわらず、全く科学的根拠がないテクニックが数多くあり、そしてそれらをあたかも科学的であるかのように説明するカイロプラクターもいます。

これはその治療技術にお金という対価を支払っている患者の皆様を欺く行為に他なりません。

スポーツ医学&カイロプラクティック研究所で行われている治療法は全て、Based on Science、つまり科学的根拠のある治療法のみを取り入れています。

ですから自信を持ってお勧めすることができます。




本物のカイロプラクターと偽者のカイロプラクターを見抜く方法

いくつかのポイントがありますので、それを以下にまとめてみます。
  • 問診をしっかり行っているか?
  • アジャスメントの前に触診(背骨を指で触り、その状態を把握する検査法)をしっかり行っているか?
  • アジャスメントは手技によるものか?
  • 治療法に関する科学的説明はあるか?
  • あなたとの会話にズレはないか?
  • 一般常識はあるか?
  • あなたの質問に対し的確な答えをしているか?
カイロプラクターの中には、社会人としての一般常識さえ持ち合わせていない人たちもたくさんおります(恥ずかしいことです)。ご注意ください。

それから『カイロプラクティック』という看板を掲げながら、『整体』も同時に入れているところは、まともなカイロプラクティック治療を行っていないと考えてほぼ間違いありません。

カイロプラクターとしての自覚と誇りを持っているならば、自分のやっていることを『整体』とは絶対に表現しませんし、そういう発想さえありません。




手術をお考えの方に提案があります

カイロプラクティックは薬にも手術にもよらない、いわゆる保存療法の一つです。

薬にも手術にもよらず、手技だけで痛みを取っていく、そんなすばらしい治療法がカイロプラクティックです。

薬には必ず副作用があります。手術にはリスクが付きものですし、人工的に手を加えることによって組織の線維化が必ず発生します。

線維化というのは、皮膚を切ったときにできる“かさぶた”のようなものだと考えてください。線維化によって周辺組織(筋肉など)の癒着が発生します。

もし皆様の症状が急を要さないものであるならば、最低3ヶ月は保存療法での改善を試みるべきです。

カイロプラクティックの治療を受けに来られる人たちの80%は、カイロプラクティック療法によって改善すると言われています(統計的に)。

諦めないでください。

もしかすると、このカイロプラクティックが解答かもしれないのですから・・・




なぜアジャスメントで良くなるのか?

人体の全ての器官(皮膚、、内臓、筋肉、骨、靭帯・・・)は全て神経によって制御(コントロール)されています。

背骨一つ一つの間からは脊髄神経と呼ばれる神経が伸びています。これらの脊髄神経は末梢部に伸びていくに従い細かく枝分かれをし、人間の感覚、運動(筋肉の収縮)、内臓の機能(自律神経)など多くの器官に作用しています。

背骨において骨のズレが生じると(サブラクゼーション)、その間に伸びている脊髄神経を刺激、圧迫することがあります。

脊髄神経が圧迫されると、その神経が制御している器官に問題が発生します。

カイロプラクティックのアジャスメントでは、このサブラクゼーションを除去することで、神経に生じている圧迫を除去し、その末梢部の器官の機能改善を行います。

アジャスメントは神経系に起因する症状改善に効果的であるばかりでなく、関節がずれることで生じる、さまざまなメカニカルな問題(機械的問題)、例えば関節の可動域制限や、運動に伴う痛みなどの症状改善にも効果的です。

膝の痛みを訴える方が多いですが、このようなケースでは膝関節に生じているズレが原因の一部となっていることが多いわけです。

アジャスメントではこのような筋骨格神経系に起因する症状の改善に非常に効果的に働きます。




1回目(初診)の治療でどれくらい改善するか(すべきか)

人の体には個人差がありますので、一概には言えませんが、当カイロプラクティック院において、目標としていることをご説明します。

当院では治療前の問診時に“痛みの程度”を数値化してもらいます。具体的には一番痛かった頃を10としたとき、現在どの程度の痛みかをお聞きしています。

そして治療後にも同じ質問をするのですが、このときの痛みが1もしくは2(もちろん理想的にはゼロですが)程度まで軽減することを目標にしています。

つまり一番痛かったときの10%程度の痛みですので、体感としてはかなり改善していることになります。


しかし症状によっては、思ったように改善してくれない場合もあります。特に五十肩は治療を開始するタイミングによっては、なかなか痛みの軽減が見られないことがあります。




どんどん突っ込んだ質問をしてください


体に現れる「痛み」の原因にはさまざなな要素が絡んでいます。

筋肉の問題、関節の問題、神経への影響、また内蔵疾患など・・・・。

その中で精神的要素があります。つまり不安感や恐怖感などが体に「痛み」として現れるわけです(これをサイコソマティック:Psychosomaticと言います)。

この精神的要素は痛みに対して、およそ20%程度の影響をしていると言われています。つまりいろいろな要素のうち20%程度は気の持ちようによって変動するということです。

患者の皆様はご自分の状態に対して、不安感、恐怖感などを当然持たれていると思います。

特に症状の原因が不明(整形外科の病院で言われる方が多いようです)である場合、その傾向は強くなります。

しかし“痛みの正体”がはっきりしてくると、不思議なものでそれだけで気持ちが楽になり、症状の軽減が見られます。

“痛みの原因”について、納得がいくまで質問してください。

自分のコンディションを理解することが、症状改善のための第一歩となります。





『良いカイロプラクター』というのはどのようなカイロプラクターのことを言うのか

より良いカイロプラクターになるためには、医学的知識とそれを土台にした治療技術は必須のものです。

解剖学や人体力学、病理学、診断学など、これらの医学知識はすべて治療技術の土台となっています。つまり医学知識あってこその治療技術です。

これは車の両輪のような関係で、どちらが欠けてもうまくいきません。医学は日々新しいことが解明されています。また治療技術(アジャスメント)も新しいものが次々と生まれています。

もちろん誰よりも卓越した知識と技術をもってすれば、さまざまな疾患を治療できることになりますが、より良いカイロプラクターになるためには、これらだけでは足りません。

それは人間性(人格)です。

つまり『より良いカイロプラクターになるためには、より良い人間になろうと努力することである』と私は常々思っています。これは言い換えれば、『より良いカイロプラクターである前に、より良い人間でなければならない』ということになります。





たくさん存在するあなたの感じている『痛み』の原因

『痛み』の原因はさまざまです。以下にその具体的な痛みの発生源を列記します。
  • 関節(骨)
  • 筋肉(靭帯)
  • 神経
  • 内臓
  • 精神
カイロプラクティックでは筋骨格神経系に起因する症状を適応としています。つまりこれらの構造が原因で痛みなどの症状が現れている場合、カイロプラクティックによる治療が効果を発揮するわけです。

例えば腰痛の場合、上記の構造の全てが多かれ少なかれ症状に影響を及ぼしています。

関節であれば、関節のズレ(サブラクゼーション)や軟骨の磨耗などが痛みの原因になりますし、それに伴う運動障害(関節の動きに伴い骨に異常な運動が発生)が起こります。

筋肉でしたら、筋肉とその周りの組織の癒着や硬縮などが実際に起こっていることです。

体に現れる『痛み』は精神的な側面からの影響も受けます。統計的には痛みの20%程度を占めていると言われています。「病は気から」という言葉がありますが、まさしくその通りです。

このように複合的な要因が複雑に絡み合って、『痛み』を感じています。カイロプラクティックでは、主に関節、筋肉、神経に起因する問題点を探り、それらを改善させていきます。




日本のカイロプラクティック界の恐ろしい現状

日本のカイロプラクティック教育は、惨憺たる状況です。これは国によって定められた教育水準が存在しないのが一番大きな理由です。

一番の被害者は患者の皆様ということになります。

真のカイロプラクターとしてやっていくためにはアメリカに留学しその後しばらく現地の厳しい環境でもまれてくるか、もしくはしっかりしたカイロプラクターの元で5年、10年の月日を費やすかのどちらかしかありません。

他人様の大切な体を治療するためには、それくらいの覚悟と自覚が必要です。もしそれがなければ、他人の体を預かる人間として無責任以外の何物でもないでしょう。

日本人は元来手先が器用ですので、カイロプラクティックのような手技による治療法には向いているとは思いますが、日本にいるカイロプラクターと呼ばれる人たちの手技レベルは世界的に見てもかなり低いです。もちろん中にはすばらしい技術を持つカイロプラクターもいますが、ほんの一握りの人たちです。

これは私の主観的(悲観的?)見解ですが、おそらくこの状況は10年、20年経っても変わることはないでしょう。残念ながら変わる要素が全く見当たりません。





欧米ではドクター(Doctor) でも日本では・・・

米国を筆頭にカナダ、イギリス、オーストラリアなどの国々ではカイロプラクティックの法整備が成されており、カイロプラクティックを一定水準に保っています。

米国の場合、ライセンスを取得するための試験(国家試験のようなもの)が第1次から第4次まであります。第4次試験は実地試験のような形式で、丸一日かけて行われます。口頭試問も含まれているので、英語を母国語としない受験者にとっては難関です。

これら全ての試験に合格したあと、それぞれの州の医療法律試験、レントゲン試験を受けます。

このように試験に合格して晴れてドクターオブカイロプラクティック(DC)の学位を手に入れるのは、カイロプラクティック大学入学者の50%と言われています。なかなか厳しい世界ですね。

一方日本の場合は、完全に野放し状態ですので、皆やりたい放題。協会ごとに『認定証』なるものを発行する程度です。その認定証は学校から発行されたもので、その人のカイロプラクターとしての質を保証するものではありません。もちろん日本政府が認めているような資格制度も何もないわけです。

欧米ではドクターですが、日本では・・・・

これは欧米でカイロプラクティックのライセンスを取得してきた日本人ドクターも同様です。日本では何の効力も持っていません。

ですから一見すると見分けがつきにくいと思います。現在日本の中に、このように欧米でカイロプラクティックのライセンスまで取得して帰国してきたドクターはほんの一握りです。おそらく10本の指で間に合うくらいの数だと思います。

それは、カイロプラクティックのライセンスを取得した人は、大抵その国に永住してしまうことが多いからです。




米国における『医師』の定義とは?

米国で医師(ドクター)と呼ばれているのは、
  1. MD(Medical Doctor=メディカルドクター)
  2. DO(Doctor of Osteopathy=ドクターオブオステオパシー)
  3. DC(Doctor of Chiropractic=ドクターオブカイロプラクティック)
の3つです。

これらのドクターはPrimary health care providerと呼ばれており、死亡診断書や出生証明などを発行する権限が与えられている他、労働災害や交通事故などでの診断書なども書くことができます。

このように米国では医師の専門性が特化されており、それぞれのドクターが連携しながら患者のケアに当たります。

MD、DO、DCが一つのクリニックで共同して治療しているケースも最近では珍しくありません。

DC(ドクターオブカイロプラクティック)は筋骨格神経系のスペシャリストとして、重要な役割を担っています。




アメリカのカイロプラクティック・ドクターの厳しい現実

米国においてDC(ドクターオブカイロプラクティック)となるためには、さまざまな関門があります。

私が入学した学校は3学期制で、年に3回の入学機会があります。入学当初、クラスには110人のクラスメイトがいましたが、卒業時には半分以下の45人となっていました。この時点で50%が脱落したことになります。

学校を卒業しただけでは、DCの称号を与えられません。国家試験が第1次から第4次まであります。それら全てに合格して初めてカイロプラクティック・ライセンスを手にすることができます。

第1次から第3次までは筆記試験、第4次試験が実技試験(プラクティカルテスト)となっています。

現在は良くわかりませんが、私が受験した当時は第4次試験の合格率は30%程度と言われていました。この後、州毎に医療法律試験、X線試験があります。

この時点で漸くDCライセンスを取得することになりますが、ここからカイロプラクターとして生き残りをかけた本格的なレースが始まります。

ライセンスを取得したばかりの新米ドクターが、百戦錬磨の先輩ドクターと同じ土俵で戦うわけですから、どれほど大変かがおわかりかと思います。

実際ライセンス取得5年後に、カイロプラクティック・ドクターとして働いている人は30%程度です。

カイロプラクティックの大学に入学してから、5年後にカイロプラクティック・ドクターとして活躍しているのは10%以下ということになります。大変厳しい世界です。




DC(Doctor of Chiropractic/ドクターオブカイロプラクティック)はどのようにして誕生するのか?

アメリカにはカイロプラクティックを学べる大学がいくつかあります。カリフォルニア州には、そのうちの4つがあります。

アメリカの教育システムは日本のそれとやや異なります。メディカルドクターを目指す人はメディカルスクール、オステオパシー・ドクターを目指す人はオステオパシックスクール、そしてカイロプラクティック・ドクターはカイロプラクティックスクールへ行きます。これらは全て“プロフェッショナルスクール”と呼ばれ、日本で言うところの“専門大学”のようなものに当たります。

私が通ったクリーブランドカイロプラクティックカレッジ(Cleveland Chiropractic College)では、卒業までに10学期(3学期/年)必要でした。

1学期で履修する単位数は30単位前後でした。通常フルタイムの大学生が1学期に履修する単位数は12単位程度ですので、30単位という数字が尋常でないことがおわかりかと思います。

最後の1年間(8学期から10学期)にインターンシップがあります。ここでは、学校のクリニックにて実際に患者を診療することになります。卒業までに必要な治療人数は300人です。

しかし全ての患者は、自らが連れてこなければなりません。つまり“治療”だけを行っていれば良いというわけではなく、“ビジネス”として自分をプロモートして患者を引っ張ってこなければならないわけです。もちろん診療費は無料ではありません。

学校以外にほとんど交流がなかった私にとって、これは非常に大きな問題でした。その頃から、いろいろな場所に積極的に出て行き、自分を宣伝するために工夫しました。今思うとこのような経験は大変有益なものでした。また初めてこの世界の厳しさを知ることになったわけです。

その間、ライセンス取得に必要なナショナルボード(国家試験のようなもの)のための勉強と受験を同時進行しなければなりません。ナショナルボードのパート1からパート4を全て合格して初めて自らをDCと呼ぶことができるようになります。




カイロプラクターとしての素質(資質)について考えてみます

カイロプラクターには手先の器用さが要求されます。これはすなわち、いくら医学的知識を持っていたとしても、それを活用する技術がなければ、その知識は単なる知識に終わってしまうわけです。

知識を“知恵”に昇華させることができる人が、優れたカイロプラクターと言えるでしょう。

また物事を柔軟に思考できることも重要な要素の一つです。固定観念に縛られることなく、臨機応変にさまざまな可能性に配慮しながら、治療に取り組むことのできるカイロプラクターはほとんど存在しません。

人間的な愛の深さも重要です。他人の痛みを自分の痛みとして理解することのできる人間でなければなりません。痛みに苦しんでいる人たちを少しでも楽にしてあげたいと思う心も重要です。この愛の力が向上へのモチベーションとなり、自らの更なる進歩へと導くことになるのです。

このような資質を生まれながらにして備えている人もいますが、人との関わりの中で育てていくことも可能です。

そのようなことに“気づき”、それを実践していくことが出来る人が素質のある人ではないでしょうか?




日本人で唯一人スポーツカイロプラクティックドクター学位(DACBSP)を持つカイロプラクティック・ドクター

現在、DACBSPの学位を取得したドクターは世界に約200名ほどいます。この中に日本人ドクターは私、榊原一人のみです

CCSP取得後、スポーツカイロプラクティックの領域について、より専門性の高い、高度な知識、治療技術を身につけるためにこの学位はあります。

DACBSP学位の取得のためには、いくつかの難関があります。
  1. 最低300時間のスポーツ障害、スポーツカイロプラクティック関連の単位
  2. 筆記試験(2部に構成されており約300問出題)の合格
  3. 実技試験(6つのセクションに分かれている)の合格
  4. ナショナルレベルの競技会(国体やオリンピックなど)にドクターとして最低100時間従事、その後のレポート提出
  5. スポーツ医学関連の論文提出
  6. 上記の全てを5年以内に完了
300時間以上の単位がそろった時点で筆記試験の受験資格が得られます。

最初の難関は筆記試験で、ここでほとんどのドクターが明らめてしまいます。筆記試験は2回までの受験しか許されていません。

筆記試験に合格した人のみ、次の実技試験に進むことができます。ここでは6つのセクションに分かれており、それぞれに異なる試験問題が用意されています。
  • X線画像の解読とそれに基づくメディカルレポートの作成
  • ケーススタディ1(上肢):模擬患者に対する的確な検査とその後の試験官からの口頭質問
  • ケーススタディ2(下肢):模擬患者に対する的確な検査とその後の試験官からの口頭質問
  • アスレティックテーピングの実演:2つのケースについて、適切なテーピング処置を施す
  • ケーススタディ3(急性症状):脳震盪のケースについて、模擬患者に対する的確な検査とその後の試験官からの口頭質問
  • ケーススタディ4(急性症状):脊椎損傷のケースについて、模擬患者に対する的確な検査とその後の試験官からの口頭質問
1つのセクションに対し約15分程度の時間が割り当てられています。

上記の6つのセクション全てに合格しなければ、再受験ということになります。




優れたカイロプラクターのみが持つすばらしい検査技術;触診

検査法にはさまざまなものがありますが、われわれカイロプラクティック・ドクターは、手の感触を頼りに行う触診検査です。

触診検査では、主に以下の項目について調べます。
  • 軟部組織(筋肉、腱、靭帯、関節包など)の異常
  • サブラクゼーション(関節に生じる関節のズレと硬さ)
軟部組織の触診検査では、もっとも強い圧痛点(圧迫を加えて生じる痛みのこと)を見つけるのが目的です。圧痛点の場所、痛みの質、程度、触診部部の硬さなどから、その問題を分析していきます。

またサブラクゼーションも触診によって鑑別していきます。サブラクゼーションの触診検査は、その全てをドクターの“手の感覚”によってのみ行うものであり、かなりの熟練した技術が要求されます。

私自身、過去5年前、10年前と今の触診技術を比べてみると、格段の差を感じています。触診技術を高めるためには、大変長い時間を要しますし、それに基づく解剖学的知識は必須のものとなります。

触診が正確であればあるほど、その後に続く治療は的を得たものになり得ます。

これは逆を言えば、不正確でいい加減な触診では、到底的を得た治療は不可能ですし、治療効果など望めるわけがありません。

全く触診もせずに、ただ骨を鳴らそうとするだけのカイロプラクターが多いようですが、触診もせずにアジャスメントを行うなどもっての外です。

この触診技術は、カイロプラクティック・ドクターのみに許された貴重な検査技術であるのと同時に、一朝一夕には獲得することができないすばらしい検査技術なのです。




なぜ整形外科では『異常なし』なのか?

整形外科で行う検査の代表的なものに、X線検査があります。X線検査では、主に骨の異常(骨折や脱臼など)を視覚的に鑑別するのが目的です。

カイロプラクティックの治療院に来院される患者さんの方の多くは、整形外科でX線検査を受診されていますが、ほとんどの場合“異常なし”という診断(?)です。

このように整形外科では、画像診断や血液検査、尿検査などで確認できないものは、全て“異常なし”になってしまいます。そしてそれ以上の検査を行うことはありません。

米国ではカイロプラクティック・ドクターもX線検査を行います。しかしX線で陰性であったとしても、それで“異常なし”として患者さんを突き放すようなことはしません。

痛みやしびれなどの異常を訴えているわけですから、そこには必ず原因があります。それはX線などでは視覚化されないものかもしれません。

カイロプラクティック・ドクターは関節の可動域検査や触診検査を駆使して、目に見えない根本原因を追究していきます。

そして多くのケースにおいて、“異常”が発見されます。

その異常は軟部組織の癒着であったり、関節可動域の制限(関節の硬さ)であったりするわけです。

ですから整形外科で異常なしと言われたとしても、カイロプラクティック・ドクターは目に見えない異常をあらゆる検査を行って見つけ出すわけです。




カイロプラクティック・ドクターと整形外科医の役割分担

カイロプラクティックも整形外科も、同じ筋骨格神経系に関連する疾患(傷害)を適応としています。

しかしこれら2つの領域には、それぞれが得意とする症状があります。

優れたカイロプラクターのみが持つすばらしい検査技術;触診』でも説明しているように、整形外科医は主にX線やMRI、血液・尿検査などで視覚化または数値化できることを診断材料としています。

米国ではカイロプラクティック・ドクターもX線やMRI、血液検査などを必要に応じて行いますが、それらの検査でネガティブであっても、『触診』検査により、関節や筋肉(筋膜)、神経系の異常を探し出します。

つまり整形外科医は、外科的手法(手術)による治療を得意としています。坐骨神経痛の原因にもさまざまなものがあります。中には緊急に手術を要するものもあります。

一方カイロプラクティック・ドクターは、通常の検査では鑑別できない症状の治療を得意としています。よってカイロプラクティックの治療院に来院される方の多くが、整形外科では原因が見つからなかったというケースです。

先述したように、米国ではカイロプラクティック・ドクターもX線検査を行いますが、まれに悪性腫瘍(いわゆる癌)が見つかることがあります。そのような場合、即座に専門医に紹介状を書き、そこで精密検査を受けてもらいます。

逆に整形外科や内科から患者さんを紹介されることもあります。

このように米国では、それぞれの領域のドクターによる連携体制が、ある程度確立しているため、患者さんが無駄な(効果が期待できない)治療を継続するという事態を避けることができます。




患者の皆様にも是非知っておいていただきたい専門知識:固有受容器の重要性について

固有受容器という器官は、関節周辺によく発達しています。関節周辺の靭帯や腱(筋肉の末梢部)、関節包などにあり、関節の状態を分析しています。

固有受容器に機能低下がある場合、関節の状態を分析することが難しくなります。つまり関節の開き具合などを把握できなくなります。これは“関節の不安定化”に直結します。

つまり固有受容器の機能低下は、関節不安定性の原因になるということです。

例えば足首の捻挫を一度経験すると、再受傷率が高まります。足首の捻挫では、靭帯を損傷することが多いのですが、このときに固有受容器も同時にダメージを受けます。

靭帯そのものが治癒するまでには、約6週間ほどの時間がかかりますが、このときに損傷した固有受容器の機能低下が残ってしまいます。

そのため痛みはなくなったけれども、不安定感だけが残ってしまうということになります。関節に不安定性がある場合、当然のように再受傷率が高くなります。

そのためたとえ痛みがなくても、受傷後はしばらく固有受容器回復のための治療(主にリハビリ)を継続しなければなりません。

スポーツ医学&カイロプラクティック研究所では、痛みの治療はもちろん、その後の固有受容器の機能回復のためのリハビリテーション、ご自宅やジムで行うことのできるリハビリ・プログラムの作成までケアさせていただいてます。




カイロプラクティック治療がアスリートの運動競技能力に及ぼす影響について

コアの部分(核)で発生したエネルギーを、末梢部(手足)まで効率よく伝達させることが、多くの運動で要求されることです。

投球動作を例にご説明します。

投球動作のコアになる部分は、背筋、殿筋、ハムストリングなどの大きな筋肉です。これらの筋肉群が車でいうところの“エンジン”に当ります。

つまり背筋や殿筋で発生したパワーが、手まで効率よく伝達されることが、運動パフォーマンス(投球では球速やコントロールなど)に大きく影響してきます。

しかし殿部から手先までには、さまざまな関節が存在します。関節において機能障害がある場合、殿部において大きな力が生じてもロスが発生します。

例えば背筋や殿部、ハムストリングで100のパワーが発生したとすると、関節などで50のロスが生じれば、手先に伝達されるのは50しかないことになります。

またこのようなコンディションでは関節に大きな負荷がかかりますので、スポーツ障害の原因にもなります。

さらに筋肉などに癒着がある場合、このロスはさらに大きくなります。

このように関節や筋肉のコンディションによって、効率が大きく変化します。

カイロプラクティックでは、関節障害や軟部組織の癒着などの問題を改善させることは十分可能です。

それにより、より効率的な運動を行うことが可能となり、さらに傷害の発生を予防することにもなります。








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